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介護ミトンについて
2021-09-22
みまさま、こんにちは。
今回は「介護ミトン」についてお話ししたいと思います。
手や指の危険な動きを防いだり、守ったりする手袋を「介護ミトン」といいます。
それそれのメーカで優しい商品名がつけられており、
そちらで呼ばれることが多いようです。
使用目的としては、
術後の患部の保護
おむついじりを防ぐ
手や皮膚を傷から守る
なとがあります。
ミトンといえば、親指とそれ以外の4本の指が分かれている手袋の形です。
手首の部分をマジックテープやボタンやバックルなどで固定し、
つけている本人が外せないような仕組みになっています。
手のひら側にプレートが入っていて物をつかみにくくしたもの、
クッション材(ビーズなど)が入っており、手をベッド枠や壁にぶつけて
ケガを防いだりするものなどがあります。
手指の拘縮で指先ケアが必要な人や肌が弱い方、
パルスオキシメーターなどの測定器を使用することが多い場合には、
ミトンの指先部分を開くことができる「オープンタイプ」が便利です。
先端が開いていると、ミトンを手首から外さなくても指先の確認ができます。
ファスナーの開け閉めが簡単なものなら、就寝中に起こすことなく、
介護を受ける人にも負担を減らすことができます。
ミトンは汗やハンドクリームなどでよごれやすく、頻繁にお洗濯が必要になります。
また直接肌に触れるものですので、肌触りの良いもので洗濯機で簡単に洗え、
耐久性があり、早く乾くものがよいでしょう。
手の大きさは個人差が大きいです。
サイズを選ばれる時は、手首周りと、手首から指先までの長さを参考になさると良いでしょう。
小さいものを選ばれると、手指の動きを妨げ、機能の低下につながることがあります。
ミトンは一見、大きく見えますが、クッション材や仕切りなどがあり、
中は意外と狭いことがありますので、注意してください。
また布以外にも、手の状態を外から見やすくするために、
手首以外の部分が透明の樹脂製ビニールになっているものもあります。
介護ミトンを使われるときに、ご注意いただきたいことがあります。
介護の現場では「介護ミトン」を使用することは身体拘束にあたるとされています。
必要やむをえない場合でない限り、身体拘束をするこは禁じられています。
「身体拘束がやむを得ない」と考えられる状況とは、どういう場合なのか、
厚生労働省が示している3つの要件が参考になるかと思います。
(1)切迫性ご本人、または周囲の人の命や身体が危険にさらされる可能性が高いこと
(2)非代替性身体拘束やその他の行動制限を行う以外の介護方法がないこと
(3)一時性危険を回避するための一時的な抑制であり、継続的に身体拘束をしないこと
介護される方の自由はどこまで尊重されるのか、
介護する方はどこまでがんばらなくてはならないのか。
難しいテーマですが、専門のスタッフや家族と情報共有すると、
状況が整理されることがあります。
ご使用にあたっては、十分話し合ってください。
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